はじめに
   少年消防クラブは全国で4,647団体(平成30年5月1日現在)を数えます。また、約41万人(同)がクラブ員として活動し、多様なクラブ活動が展開されています。

 一方で、現在、我が国の地域社会を取り巻く環境は大きく変化し、少子高齢化に伴う人口減少や地域コミュニティーの弱体化、住民意識の変化などを反映して、地域においては、災害に強い安全安心な社会をつくるために総合的な防災力の向上など新たな課題も生じています。 こうした課題の解決を図るには、将来の地域防災を担う人材の育成につながる少年消防クラブ活動の一層の活性化を図ることが必要不可欠であります。さらに、この活動は青少年にとって貴重な人生経験の機会となることも期待されます。

 このような考え方のもと、私たちは、平成21年7月、青少年消防活動の先進地ヨーロッパのチェコ・オストラバで開催された「青少年消防オリンピック」 に、全国の少年消防クラブから選抜された中高生20人と指導者を派遣しました。また、平成22年1月には、少年消防クラブ活性化推進会議(委員長:秋本敏文((一財)日本防火・防災協会会長・(公財)日本消防協会会長)を設置し、総務省消防庁、文部科学省、全国市長会、全国消防長会など関係省庁・団体のほか学識経験者や消防実務者、教育関係者などにも参画していただき、少年消防クラブの活性化を進めています。

 同会議では、実践的な活動を取り入れるなど積極的な取組みをしようとするクラブを全国から募集し、平成22年4月に55のクラブ、平成23年度には33のクラブを「モデル少年消防クラブ」として選定しました。選定されたクラブは構成員や活動内容等の面でバラエティに富んでおり多様なものとなっております。各モデルクラブには活動服や訓練資機材等を援助することにより、これらを活用したより実践的な取組みを期待しております。

 また、東日本大震災被災地の消防団等から震災の教訓を学ぶとともに、消防の実践的な活動を取り入れた訓練等を通じて他地域の少年消防クラブ員と交流を深める「少年消防クラブ交流会」を平成24年8月に岩手県において初めて開催しました。翌年には徳島県に舞台を移し、ヨーロッパ青少年消防オリンピックの競技種目を参考にホースの搬送やロープの結索などを取り入れた合同訓練、地元消防団との交流、阿波踊り体験などを行いました。

 このホームページでは、モデル少年消防クラブをはじめとする国内外の各クラブの多様な活動事例を全国の皆さんにお伝えし、情報交流を一層進めて少年消防クラブの新たな発展のお役に立ちたいと思っております。
少年消防クラブ活性化推進会議

 

 

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