第37回全国消防殉職者慰霊祭

 「第37回全国消防殉職者慰霊祭」は、内閣総理大臣代理西村内閣官房副長官、野田総務大臣、小此木防災担当大臣をはじめとする多くのご来賓並びにご遺族、全国消防関係者のご参列のもと、9月13日(木)ニッショーホールにおいて、執り行われました。
 日本消防協会では、昭和57年以来、毎年、全国消防殉職者慰霊祭を行っており、本年は6柱の御霊が新たに合祀され、明治5年からの消防殉職者等の御霊は、5,757柱となりました。
 慰霊祭では、約700人の参列者が御霊に黙とうを捧げ、秋本会長の式辞につづき、内閣総理大臣、総務大臣及びご遺族代表から「追悼のことば」をいただき、その後、ご遺族、ご来賓等の参列者の皆様による献花が行われ、厳粛のなかに式典が執り行われました。

 秋本会長は、次のように式辞を行いました。
全国からご遺族をお迎えし、また、ご多忙の中内閣総理大臣代理西村内閣官房副長官、野田総務大臣、小此木防災担当大臣をはじめとするご来賓多数のご臨席を頂きまして、ただ今より、第37回全国消防殉職者慰霊祭を開催いたします。毎年特にこの慰霊祭にあたっては、殉職事故の絶滅への決意を新たにするのですが、今年も昨年7月の九州北部豪雨や本年7月の豪雨災害において住民の皆さんの生命を守るため最前線で活動していた消防団員お二人をはじめ6柱の御霊を新たに合祀することとなりました。
 極めて困難な状況のもと、国民の生命身体財産を守るという消防の崇高な使命に殉じられた方々でありまして、心から敬意を表し、謹んで哀悼の誠をささげます。ご遺族の方々は御霊のありし日のことなど忘れることができないと存じます。軽々しい言葉は慎みますが、ただひたすら、ご健勝ご多幸をお祈り申しあげます。
 今年は近年最大の被害をもたらした東日本大震災から7年余となりますが、その後も、これまでと様相が異なるさまざまな思いがけない災害が多発しております。大規模な地震、いろいろなコースをたどる台風、線状降水帯といわれる局地的な、しかもこれまでの記録にないような豪雨の多発があります。火山噴火、竜巻があり、フェーン現象下の密集市街地の大火もありました。さらに今後も大規模な地震の発生や社会資本の老朽化による事故など懸念されております。そして、社会も人口減少、少子高齢化、地域コミュニティの変容などの変化があり、科学技術のめざましい進歩などもあります。消防はこのような大きな変化を正面から受けとめながら、消防使命達成のための努力をつづけなければなりません。このようなことから、去る6月日本消防協会としては、『「変化」の中、さらなる充実発展をめざす日本消防』という意見を提出させて頂きました。
 こうした背景のもと、消防は、先に制定して頂きました「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」の趣旨に沿った地域の防災体制の強化など、その役割が益々重くなるなかで使命を果たしていかなければなりませんが、その際、消防団員、職員に事故が生じないよう、安全確保には最大の努力をしなければなりません。先般、群馬県消防防災ヘリコプターの事故が発生しました。痛ましい限りであります。私たちはこのような事故のつらい体験をのりこえながら、装備の充実改善等を進め、本当に事故の絶滅を期し、安全確保に最大限努力しなければなりません。このことが殉職された御霊に対する私たちの責務であると存じます。
 最後に御霊の安らかなご冥福を心からお祈り申しあげて式辞といたします。」
 

日本消防協会旗入場
 

葉梨副会長による開式のことば
 

御霊の奉納
 

秋本会長による式辞
 

内閣総理大臣代理 西村内閣官房副長官による追悼のことば
 

野田総務大臣による追悼のことば
 

遺族代表による追悼のことば
 

日本消防協会 秋本会長による献花
 

小此木防災担当大臣による献花
 

新合祀遺族による献花
 

参列者による献花
 

参列状況
 

(一社)江戸消防記念会による鎮魂の歌(木遣り)
 

秋本会長あいさつ
 

土居副会長による閉式のことば
 

慰霊碑
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