女性消防団員リーダー会議について

 平成30年9月27日(木)及び28日(金)の2日間、日本消防会館において、女性消防団員リーダー会議が開催され、全国からそれぞれの地域でリーダー的役割を担っている15名の女性消防団員の皆さんにご出席頂きました。
 1日目は、日本消防協会の秋本会長をコーディネート役に、有識者として消防団員確保対策等委員会の石橋毅委員長、消防庁の田中昇治地域防災室長、消防庁総務課の南里明日香課長補佐、兵庫県立大学減災復興政策研究科の阪本真由美准教授及び日本防火・防災協会の曾田幸子業務部長にご参加頂き、日本消防協会からも井上理事長、兵谷常務理事が出席し、意見交換を行いました。
 2日目は、東京消防庁本所防災館に移動し、暴風雨体験、消火体験、煙体験、都市型水害体験など、体験型の研修を行いました。
 会議では、「①地域防災力の充実強化、消防団の一層の充実発展を進めるうえでの女性消防団員リーダーの役割について」「②女性消防団員の活動環境の改善について」を大きなテーマとして意見交換が行われました。それぞれの所属する消防団の状況を踏まえた意見が和やかな雰囲気の中で活発に出され、同席した有識者の方々からは、貴重なご意見やご質問、アドバイスを頂きました。
 まず、女性消防団員のそれぞれの消防団での位置づけについて、本部付けになっているもの、女性分団として独立しているもの、各分団に配置されているものなどがあり、それぞれの活動の状況や課題などについて、活発な議論が交わされました。
 また、出産、子育てのため、やむを得ず退団していく女性団員がいる中で、どうすればいいのかという話では、休団届を出してもらって籍は置いておき、一段落したら復帰してもらっている事例や無理のない範囲で会議や活動に参加してもらっている事例など、まさにリーダーとして自らの経験を踏まえたうえで、他の消防団の参考となる事例が紹介されました。
 さらに、女性消防団員への資機材の充実が図られているかというと、まだまだそうでない実態も分かりました。地域住民の防災意識をもっと高めなくてはいけないこと、そのためには子供への防災教育や高齢者等への働きかけが重要になること、そしてこれらに女性団員の果たす役割はとても大きいこと、消防署や行政・学校などとの一層の連携が必要なことなど、今後の課題も見えました。
 各々の地域で置かれた状況が少しずつ違うことを認識し合いながら、女性消防団員の活躍の場がさらに広がることを期待したいものです。

都市型水害体験

暴風雨体験
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