2008年8月アーカイブ

三木町消防団は、6分団13部230人で構成し、消防組織法に規定される任務を遂行しております。
いま取り組んでいる課題は、切迫しているともいえる東南海・南海地震に備えるべく、消防団の担う役割についていかに準備するかということであります。

 そのための活動の例として、町が主催する大地震を想定した総合防災訓練において、災害発生時の想定される任務の訓練をおこなったり、また消防局の指導により中継送水訓練等を行うなど、地震等に備え、地域防災力に寄与できるよう取組んでおります。

 このような活動のなか、今後は、町内に居住されている多くの外国の方に対する災害時の避難誘導のあり方や、要援護者に対する避難支援体制の整備など、町と連携しながらそのあり方を考えていく必要があると考えています。
 防災という観点からも地域の安全・安心を確保するうえで、地域に密着した消防防災体制の中核を担う消防団に対して大きな活躍が期待されているなか、一つ一つ実績を重ねるとともに、その体制をより充実したものとしてまいりたいと思っております。


「県内初の女性消防団員によるカラーガード隊発足」

秋田県鹿角市では、消防団員不足を解消するために女性消防団員を募集したところ、15名の女性消防団員が誕生し、その中からカラーガード隊が結成されました。



去る7月6日開催された「第60回鹿角支部消防訓練大会」の入場行進では、短期間の練習にもかかわらず、堂々とした華やかな演技で大会に華を添えました。
また、この大会ではアトラクションとして、女性消防団員によるポンプ自動車での揚水訓練も披露され、消防団のPRに貢献しました。

私たちの王滝村は、木曽御嶽山に源を発した、こうした豊かな水資源を有する村です。
人口は994人(平成20年8月1日現在)、人口密度は1k㎡あたり3.2人で長野県内では一番低く全国1,004町村中の999番目、ほぼカナダの人口密度と同じです。
約311k㎡の村面積の83%が国有林であり『国有林の中にある村』です。
流域面積の96%を占める深く、広大な森林が『緑のダム』として水を蓄え、清冽な水を供給し続けているのです。
村内には、3基のダムが築堤され、水力資源、電力資源として利用されると共に、愛知用水として濃尾平野の東部から知多半島全域に給水され、灌漑用水・生活用水・工業用水などとして利用され多くの人々の生活を潤しています。
王滝村に暮らす私たちは、木曽御嶽山と豊かな森林とともに暮らし、その恩恵を受けてまいりました。
こんな小さな村の消防団は現在(平成20年8月1日)、団員数75名(内女性5名)で活動しています。
定年は46歳未満と条例で定められて、仮に延長しても50歳前に退団してしまいますが地域柄、若年の多くの方が入団してくれるため、人口に対しての団員の割合は少なくないと思っています。
広大な森林に囲まれているだけあって、過去の火災履歴を見ると住宅火災と同じくらい林野火災が発生しています。
平成11年に発生した林野火災では、近隣の消防団や長野県と愛知県の防災ヘリコプターに消火活動の応援をしていただいたこともありました。幸いダムが近く、ヘリコプターの給水が容易だったこともあり大火事には至りませんでしたが、そういった活動を通じ、消防活動の連携や支援の大切さを学ぶと同時に、日ごろからの予防消防の重要性を認識してきました。
今後、過疎化・若者の人口減など山村の消防団を取り巻く環境は一層厳しさを増してくると思いますが団員、住民一丸となって地域の活力の素である消防団を盛り上げていこうと日々頑張っています。
詳しくは王滝村消防団ホームページをご覧下さい。

http://www.vill.otaki.nagano.jp/fire/index.htm

地域の先輩団員に勧められ、消防団に入団して25年になります。入団を決めた時は、春からの社会人生活が目前に迫った時期で、若者の自由が奪われるような気持ちがありました。また、長きに亘って団員生活を送る事や今の立場で活動する事など思いもしませんでした。
 入団後の消防団活動で有事の対応力は訓練によって培われるという理解を深め、ここ近年では、指揮を執る者の判断力や能力が重要である事も確かな認識となりました。
消防団の規律や節度、そして旺盛な士気を重んじる気質は、何者にも不公平感をもたらす事無く、地域の安全を導いています。
消防団員としての責務に目覚めたなら、それに打ち込む事の素晴らしさに気付いて欲しい、『熱い気持ち』で歩みを進めよう・・今の私を動かしている言葉です。
私達の支団では、訓練礼式やポンプ操法、中継送水などの訓練を展開しています。団員の資質と有事の対応能力の向上を図る事は当然ですが、団員相互の親近感を高める事も大きな目的の一つです。消防団員として誰もが『熱い気持ち』になれば、自ずと成果も現れる筈です。
しかし、訓練を行なう中にあっては、団員達が仕事や家庭を犠牲にせざるを得ない状況が生じます。この事が新規の人材確保に影響を与える要因だ、との指摘もありますが、地域の期待に応える消防団であるために、その士気は必要不可欠です。
 時として団員には精神的・肉体的な負担を強いる活動になりますが、『あたたかい心』で団員を見つめてやれば、通い合う信頼に繋がります。厳しさの中にある優しさを『あたたかい心』として団員に接するのです。
『熱い気持ち』と『あたたかい心』で人と人を結び、地域と共存する消防団であり続けるために、今後も活動を続けてまいります。

「お前!操法訓練をどげえ考えちょるんか!」

入団の頃、農作業の多忙さで操法訓練を休みがちだった私に、いきなり落ちた雷!この雷のおかげで今私はここにいます。地元の空気に馴染み山の水に育てられ、心を寄せ合い同じ地域の者同志がいざという時、故郷を守るため奮闘するのが消防団員だと認識しています。 

 昨年の台風11号の時、佐藤のおっちゃんは寝たきりで奥さんと二人暮らし。家は少しの雨でも崩れそうな山の真下です。荒れ狂う台風の最中、4人で巡回に出たところ佐藤のおっちゃん宅は既に家の中まで水没し二人はベッドの上で震えていました。消え入りそうな声で「あんたどう来てくれたんな」と奥さんは言いました。どんなに心細かったことでしょう。1人の団員は腰を抜かした奥さんを背負い、3人の団員で寝たきりのおっちゃんをベッドごと担き出し親戚の家に避難させました。 

 消火剤詰替えの時、地元の婆ちゃんから「若けえ男衆が来てくれるんはこげん時しかねえ」とお菓子を山ほどくれます。このように地域が私の存在を喜んでくれ誇りを持てる消防団こそ究極の居場所だと実感します。  

 私たち消防団の務めは消防、防災だけに限りません。青年団も婦人会も無い今日、地域を盛り上げる役目もあるのです。地元から「何かやってくれる」という期待を裏切らないのが消防団の務めです。大事なことは身近に消防団を感じてもらい誰からも声を掛けられる存在でいることではないでしょうか。

 地震・雷・火事・台風いざという時、住民の命と財産を死守するべくヘルメットと活動服をまとい現場へ飛び出してゆく。地域を支える力があるという安心感は平和の礎です。消防団員として日本の平和の末端を担うことをここに誓います。

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